大島理森が語る

2013年2月アーカイブ

2013.2.28
与党としてのTPP対応、復興加速化提言


 本日から来年度予算審議が始まります。与党は、早期成立のため緊張感を持って臨み、国民生活に影響のないようにしていかなければならない。野党も、とりわけ三党合意をした部分では、民主党も責任を持って対応してもらいたい。

 TPP問題については、日米で「聖域あり」の交渉であるという認識を持つと同時に、総理も「例外もあり、全ての関税が撤廃されるものではない」という言質を大統領から取りました。これでスタートラインに立てたわけです。
 スタートラインに立ったばかりなので、これからの交渉次第であるが、我々は、TPPについて野党の時に「民主党は国民に説明責任を果たしていない」と国会等で批判をした。従って、与党である今、TPPは国益にかかわる問題として与党内は勿論、国民に対する説明責任を果たすことが大事だと思う。勿論、交渉事であるから全てを明らかにすることは難しいかもしれないが、節目における重要な案件については、党内と国民に対する説明と理解を求める丁寧な政治手法が求められる。
 交渉は政府の権限であるが、条約としての承認は立法府、即ち国会である。そういう観点からも説明と理解を求めることが必要であるし、何事にも「光の部分」と「影の部分」があるが、それらを含めた総合的な判断をした上でTPP参加交渉に入るか入らないかの決断をしてほしい。

 自民党の復興加速化本部長として、昨日までに復興促進委員会の緊急提言をまとめた。先日、自民党の幹部に説明し、更なる要請も受けながらも了承された。今後、公明党と調整の上、明日にも復興本部全体会議で明示し、総務会を経た上で政府に提言の申し入れをしたい。
 提言項目、即ちやるべきことは多々あるが、何度も言いますが、「32万人の避難者が希望を持って来年の正月を迎えられるようにする。そのために何をするべきか」ということが記されています。原発災害については、勉強すればするほど克服すべき未知なる領域があることを痛感します。除染と廃炉の具体的な進展なしに福島の復興はあり得ないし、将来の原子力エネルギーの冷静な議論もできないという認識でまとめています。現地を歩き、地元の関係者、地方議員、国会議員、学者、政府とも議論をした上でまとめたものです。
 特に今年は震災復興「重点5か年」の中間、3年目の年だ。非常に重要な年になります。従って、フォローアップを必ず行います。例えば、2~3か月に一度進捗を調べ、新たな問題が出てきたら対処するという進め方です。こういう趣旨の提言なので、いずれ皆さんに配布したいです。

総理訪米とTPP問題 福島視察の所感

2013・2・21

総理訪米とTPP問題 福島視察の所感

 安倍総理が今日から訪米される。TPPだけが大きく取り上げられている感があるが、勿論、この問題も重大であるが、北朝鮮をはじめとする東アジアの問題やイランの問題等、大きな外交案件について日米で共通の認識を持つと同時に両国間の信頼関係の熟成に期待したい。
 TPPの問題については、それぞれの国に抱えている課題があり、日米首脳会談の場ですぐに参加表明ということはないと思う。日本の場合「聖域なき関税撤廃を前提とする限り交渉参加には反対」と選挙公約で国民に約束したわけなので、そのことがどの程度理解されているのか見守りたい。
 アメリカの手続きは、議会の承認の必要ないファストトラックだが、日本の場合、仮に参加方針を出すとしても、その3か月くらい前には議会の承認を得なければならないはずだ。そういうことを考えると、総理が大統領と我が党の政権公約を踏まえた交渉をして、その結果を伺った上で党としての対応を議論していかねばならない。
 世界の穀物市況を眺めると、気候変動などがあり非常に不安定だ。干ばつや豪雨、熱帯雨林の破壊などがあり、世界の食糧問題についても考えなければならない時期に来ている。TPPを考える際には、国民の安全保障、日本の食糧自給をどうするかという大きな視点からも考慮しなければならない。
 TPPは農業分野だけでなく、通商国家として日本にとって「光の部分」もある。同時に、多大な影響を被る「影の部分」がある。総合的な判断は、総理が帰国してから党と議論をして結論を出してほしい。

 選挙制度について少し動きが出てきたようだ。三党間で選挙前に約束した定数削減を含めた議論を堂々とやったらよい。しかし、選挙制度は各党の事情もひそんでいるので、誠実に行うことが肝要だと思う。

 先日、復興加速化本部長として福島第一原発の4号機の中に入った。一日かけて現場で作業している企業の方々と話し合いをした。
 度々申し上げるが、復興の基本は、33万人以上いる避難住民に3年目の正月を希望をもって迎えてもらうこと。福島については、除染・廃炉に向けた道筋を作ることだ。双葉郡などは、国道から一本中に入ると車一台すら通っていない。そこにあるのは仮置き場、仮仮置き場においてある除染された黒いビニール袋だ。この状態で梅雨を迎え、台風が来襲すると大変なことになる。
 今回の視察を通じ、人が住んでいない町が存在するという厳然たる事実を突き付けられた。この現実を決して忘れてはならないと意を強くした。双葉郡内でも線量の違いはあるだろうが、一部でもよい、どこでもよいから「生活の匂いがする」町を復活させることが、国、地方が全力で取り組む政治的最大の課題のひとつだ。そのためには、今年中に中間貯蔵の問題に何とか形を作って除染を進める一方、非常に時間のかかる廃炉については作業が着実に進むように、原子力政策を進めてきた自民党も大島理森個人も国のバックアップをすることで責任を果たしていきたい。
 3月11日までには、そういう思いを込めて具体的な党の案を政府に申し入れしたい。同時に、地方自治体の首長、議会の方もある意味では、「自分たちの町の再生だ」という決意とリーダーシップが必要だと痛感した。国・市町村・住民が一体となれる環境を作ることが大事だと感じた。

安倍総理訪米に先立っての所感

2013.2.14

安倍総理訪米に先立っての所感

本日、補正予算が衆議院を通過するが、今後の国会日程を考えると、参議院でも速やかに可決、成立させ、税法関係の日切れ法案は年度内に処理できるように野党とも話し合って進めてほしい。

グアムでの悲惨な事件、これは外交案件ではないが被害者には心よりお悔やみ申し上げたい。また、北朝鮮による3度目の核実験や、中国の大気汚染に関して各部署から上がってくる情報に接すると、依然として近隣諸国との関係は注意を要する状態であろう。来週、安倍総理が訪米するが、これらを勘案すると日米関係の信頼をしっかり築くための訪米だと思うし、大統領と忌憚のない意見交換を通じて民主党政権時に希薄になった日米の信頼関係を取り戻してほしい。
総理訪米時に「TPPについて大統領と話をしたい」旨の報道があるが、これについては、先般、衛藤征四郎会長がまとめたものを基本として、主張すべきところはきちんと主張しながら、大統領の感触やアメリカの感触をつかんだ上で、判断をされることだと思う。また、「アメリカーEU間のEPAの話が始まる」旨の報道もある。これらは各国が国益を背負って行う交渉なので、言うべきことはきちんと言って、実りのある訪米にしてほしい。

2013.2.7
中国艦船のレーダー照射と予算審議、説明責任について


 中国海軍艦艇がレーダー照射した問題だが、内閣としてこの事態を発表したことで、国民に大きな衝撃を与えた。いろんな情報が入ってくるが、第一は、日米で共通な認識を持つこと、また、中国に対しては言うべきことを言う一方で冷静な対応をすることが必要だろう。
 「民主党内閣の時はこういう事態があっても政府として発表しなかった」という報道がある。また、中国政府が明確に指示を出していないのではという空気も報道されている。しかし、こういう問題は、国際的に事実を知らしめると同時に、国民に対して安全保障上大きな問題だという意識を持ってもらうことが、中国に冷静な判断をさせる材料になるだろう。そういう理由で総理大臣が発言し、中国政府に抗議することを判断されたのだと思う。

 予算委員会が始まったが、2月中旬から地方の定例議会が始まるし、その後の本予算もあるので、できるだけ早期の成立を図らなければいけない。野党は、賛成反対は別にして堂々と論陣を張った上で、国会としての適切な判断をしてほしい。現下の経済状況を鑑み、また、とりわけ雪の多い地域は執行の準備が必要なわけで、早くその見通しを立ててほしい。

 復興関係でいえば、今週宮城県に行ってきた。加速化への問題点が整理されてきたので、何とか3年目の3月11日までに党として提言し、被災地の方々に「なるほど、そういう方向で加速化させるのか」と思われるようにしたい。
 福島については、「除染と廃炉への道筋なくして福島県の再生なし」との思いが日に日に強くなってきている。何度も言っているが、福島の災害については、私個人にしても自民党としても原子力政策、エネルギー政策を進めてきた責任がある。そういうお詫びの気持ちを持ちながら県民、国民との信頼を築いた上で、乗り越えていきたい。また、仮設住宅に住んでいる33万人の方が希望を持って三度目の正月を迎えられるようにすることが、政治の責任だ。

 先般、わがグループ、番町政策研究所で、来年度予算の勉強会を行った。1期生の代議士も含め、現状の国内政策について活発な意見交換ができた。こういう勉強会を通じ、有権者にきちんと説明できる、説明責任が果たせるような代議士になれるようにしていきたい。そして、政治家として有権者との信頼関係を築いてもらえればと思う。
 「アベノミクス」の好調なスタートでマーケットや経済は良い反応している。しかし、そうではないつらい部分もある。例えば地方公務員の給与問題や生活保護の問題についてだが、これらについても逃げることなく、なぜそうなったのか国民に説明する責任を代議士個人として果たす。実は、民主党政権はこれができなかったので弱体化につながった。従って、我がグループでは、各議員が有権者にたとえつらいことでも説明責任を果たせるように勉強してきたい。

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