大島理森が語る

2014年2月アーカイブ

2014.2.27
憲法解釈には「安定性」、「継続性」、「透明性」が大切


 衆議院予算委員会の審議がいよいよ大詰めを迎えております。集中審議や公聴会も終わり、いよいよ詰めの段階に入ってきています。国会対策委員長、予算委員長のご努力、委員の皆さんのご努力で、年度内にしっかりと成立させていただきたいです。

 先週末、シンガポールにて行われたTPP交渉は、残念ながら、依然として大きな隔たりであったという報道がありました。論点は、まだ、勿論明らかになっていませんが、甘利大臣は、非常にしんどい作業を頑張っていただいているなと思います。来月、オバマ大統領が来日します。これもひとつの政治的なスケジュールとして大きなアクセントとなるのではないかと思いますが、それぞれに自国の事情を抱えているので、この隔たりをどうするかということは簡単でないなと、外から見てそんな感じがしています。

 衆議院予算委員会で、集団的自衛権の問題がかなりの議論になり、総理も答弁されています。憲法9条の解釈は、半世紀以上に亘る立法府との対話によって、その内容が確定されてきたといってもよいのではと思います。憲法9条というのは、軍事力の統制という意味を持っているので、その解釈は、その重要性に鑑みて、「安定性」、「継続性」、「透明性」が求められるのだろうと私は思います。
 私は、公明党の漆原国会対策委員長と親しいため、新聞記者などから「漆原さんの集団的自衛権に関する発言をどう思うか」と、よく聞かれますが、漆原委員長もそういう思いで話をされたわけで、いずれにしても、立法府がどうコミットするかということは立法府の見識として考えなければならないと思います。
 記者の皆さんにもぜひ勉強してほしいのは、私自身は、海部内閣で、新しい国際社会における日本の責務という現実の仕事で苦しみました。1972年10月の田中内閣、1981年5月の鈴木内閣、1986年の3月の中曽根内閣の政府見解という大きなポイントがありました。今日までの憲法9条の解釈、集団的自衛権との問題においては、ここが歴代内閣における法解釈の基本になっていると思います。そういう歴史を踏まえつつ、どのようにそのことを、総理の言う新しい環境という中で考えていくか、我々自身も答えを持たなければなりません。そういう大きな課題であります。

2014.2.20
国会での集団的自衛権の議論は国会の見識で議論すべき


 明日、甘利大臣がTPP交渉のため、シンガポールに行かれます。報道によりますと、日米両国にも大きな問題を投げかけているような状況ではありますが、私は、甘利大臣が先般訪米された際に、個別具体的に「何かを譲る」とか「カードを切った」ことはないと確信しております。
 今までのTPP交渉の経過報告等を受けて、それらを総合的に判断しますと、日米間の議論は、「アクセス」の問題に集中していたと思います。「アクセス」の中で、とりわけ、農産物の問題が日米間で最大の距離がある問題でありますが、しかし、この問題だけではなく、もっと広くほかの議論もしなければいけないのではないか、という形の中で、その進め方についての話し合いが主であったと思います。
 本日、JA全中(全国農業協同組合中央会)の大会があり、それぞれの代議士は、各県のJAの方から彼らの強い思いを聞かせてもらったと思います。アメリカにはアメリカの事情があり、日本にも日本の国会決議や党の方針がある中で、非常に狭い範囲かもしれませんが、政府には、国会決議、及び選挙の時に申しあげた方針を基本とし、粘り強いタフな交渉をされることを希望しますし、頑張っていただきたいです。勿論、TPP交渉は日米間だけのテーブルではありません。いわば12か国の交渉で大変困難だとは思いますが、全力を尽くしてもらいたいです。
 過去にWTOや日米の牛肉・オレンジの交渉にコミットした者として言わせていただきますと、政府間交渉というものは、それぞれの国の利益を背負った激しいものです。一方で、条約は国会が批准しなければ発効しないのですから、我々は与党としても国会議員としても、それらの意思決定の行方を見守りたいと思います。

 本日、衆議院予算委員会での議論を1時間ほど聞いておりました。その中で、民主党の岡田議員が、集団的自衛権の今後のあり方と国会との関係を取り上げておりました。総理に「集団的自衛権について国会で議論するのかしないのか、いつやるのか」という聞き方でしたが、これは「国会がやる」と判断すれば議論の場を作れるわけですから、総理に問い詰めるよりも、むしろ、今後のスケジュールの中で、国会でどう判断するかということを与野党間で協議したらよいのではという感想を持ちました
 また、委員会では、NHKの籾井会長や経営委員についての集中審議でもありました。私は、先般、自民党の総務会で籾井会長に「いずれにせよNHKの信頼回復のためにあなたは全力を尽くしていかねばなりませんよ」ということを総務の一員として申し上げておきました。本日の集中審議を踏まえてしっかりやっていただきたいです。

 最後に、高村正彦、自民党副総裁がご自身の口から入院を発表されました。私も事前に会って聞きましたが、明日退院できるそうです。一日も早くご回復され、職務に戻られ、引き続きご指導を賜りたいです。

2014.2.13
エネルギー政策の議論は「多面的」に

 2月11日に、自民党青年局が八戸に「チームイレブン」と称して来てくれました。翌12日には、精力的にあちこち視察に歩いてくれました。東日本大震災からまもなく3年になろうとしています。今日も宮城県の皆さんが復興のための陳情に来られました。
 自民党の復興加速化本部長として、これまで福島のことも集中してやってきましたが、福島の原発事故災害対策については、そのための法案を何本か議論して成立させなければなりません。と同時に、政府は、日本のあるべきエネルギー計画を出されるのだと思います。東京都知事選の結果がああいう形で出ましたが、これも一つの政治的な都民の判断とも言えるかもしれませんが、日本のエネルギーの、とりわけ原子力エネルギーについて、多面的にこの問題のあり方の議論をぜひ党内でしていただきたいと思います。
 多面的という意味は、なぜ日本が原子力エネルギーを使い利用するかという歴史的な経過、つまり、日本が持っているエネルギー源の脆弱性、日本の使命である原子力の平和利用ということであります。そういう状況の中で、これからの原子力エネルギー政策については、今の時点で明確な代替エネルギーがあるか否かということを国民に客観的に見て頂かなくてはいけませんし、同時に地球環境という視点からも考えてほしいということであります。3・11から我々が何を学んだかということでもあります。こういうことを総合的に国民としっかり議論する機会にすべきじゃないかと思います。

 衆議院予算委員会の基本的質疑が今日で終わります。各党の議論、我が党の委員の議論を聞いていますと、特に野党は「集団的自衛権」の問題を突いてきています。もし、野党が「閣内不一致」という議論を仕掛けるのであれば、まだ集団的自衛権をどのような中身で、どういう手続きをとって、どのようにそれらの判断が法案に影響するか、そのような中身が出る前において不一致だとか不一致じゃないという議論は早いと思います。
 ただ、私自身、23年前の湾岸戦争時にこの問題に直面しました。あの時点から考えますと、日本の国際貢献については非常に大きな進展をみております。集団的自衛権の論議は、憲法改正という議論ではありませんが、もし、日本政府内で従来の法解釈の変更をするとすれば、どういう手続きで、どういう形で、国会との関係も含めて、堂々と議論する必要があるという思いを持っております。

 ソチ五輪が開かれております。みんなの頑張りで、メダルも少しずつ出てきております。とりわけ、若い選手たちが非常に頑張っている姿をみると、将来に希望を持てるような感じもします。

 いよいよ、ソチ五輪が始まります。我が国代表の全てのアスリートのご健闘を期待します。安倍総理が開会式に出席することは、私は大変評価していいことだと思います。報道によりますと、ロシアはテロへの対応について、厳戒態勢とっているようです。国にはさまざまな事情がありますが、ロシアはある意味、隣国であります。ましてや、我々は、6年後に東京五輪開催を控えているという意味で、安倍総理がハードなスケジュールの中で、プーチン大統領ともお会いになると聞いております。実りある会談を期待します。
 6年後の五輪のことを考えますと、その時には多分、世界中の多くの方々が来日されるでしょう。その際には、私自身が責任を負っている東日本大震災からの復興の姿、原子力事故災害も含めて、世界中の方々に日本人が頑張る姿、頑張ってきた姿、今の日本人の姿を見て頂くためにも、6年後の東京五輪も意識しながら復興への道筋をつけるために、全力を尽くさないと感じております。

 教育委員会のあり方について、自民-公明で今、協議しているという報道があります。また、その報告も承っております。私自身が教育基本法をまとめた時にも、教育委員会のあり方について議論がありましたし、今日もあります。
 やはり、教育の現場の第一義は学校であり、その公正中立な教育内容を持つ担保として教育委員会制度を維持してきました。しかし、今次になって、いわゆる中立性は大事な基本だと思いますが、それと同時に責任の明確性と、子供たちに起こっている問題に対して適宜的確に対応するという問題意識からの協議だと思います。中身が出ていませんので、内容についての評価はできませんが、自公で粘り強く協議し、あるべき姿を作っていただきたいものです。

 昨今、大阪市長のありようが話題になっております。この件について、今朝の新聞に高村副総裁のコメントが載っております。同感するところでありますが、対応について2点、政治家、国会議員という立場からも問題意識を投げかけねばならないと思っております。
 ひとつは、首長の選挙というものは4年に一度が基本です。誰に4年間「この自治体をお任せしますよ」ということが、有権者、主権者の選択で決まります。その4年間で自分が話し、約束したことを成し得たがどうか、全力を挙げて結論を得る責任があるはずです。その途中で、自分の意のままにならないから「市民に声を聞く」ということは、選挙制度そのものの意義をどんどん崩すものだと思います。粘り強く自分の思いを議会や市民に訴えて、我が志を実現するということこそ、最も大事な基本姿勢であると考えます。
 第2点は、議会を必要とするかしないのかという点であります。市民の声を代表する議員として選挙で選ばれた地方議会に対して、説得も理解もさせられないから、市民に直接意見を問う。それは、もはや議会の否定と言わざるを得ません。政治は、粘り強く、志を遂げるために、ありとあらゆる努力しなければいけないのに、そういう努力を十分行き渡らせる前に「俺の言うことをきいてくれない、だから市民の声を聞く」ということは、議会を無視することではないでしょうか。
直接民主主義という手法に非常な疑義を感じております。多額のお金もかかるでしょう。都知事選挙でも「シングルイシュー」という傾向がありましたが、行政の首長として、市民の生活をどうするかという多様な課題に取り組まなければならない責任をどう考えるのか、まことに私には理解できない思いであります。

 私の知らない分野でありますが、昨日からテレビで、有名な作曲家の佐村河内さんに18年間ゴーストライターがいたという話がありました。広島出身の方のようですが、ファンの方も残念だと思います。我々自身も含めて、誠実であることの重要性、必要性、あるいは大事さを感じた次第です。

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