大島理森が語る

2014年5月アーカイブ

佳境に入った与党協議について

2014.5.29

佳境に入った与党協議について

 昨日、衆議院予算委員会で、集団的自衛権等の問題について集中審議が行われ、今日は、参議院予算委員会でやっています。一方、自公の与党協議は、週一回のペースで行われているようです。国会での議論は、総理の答弁もそうでしたが、まだ与党協議が揃わない段階なので、具体的に聞かれても具体的にお答えできる段階ではないと思います。しかし、総じて、いわゆる「限定的集団的自衛権」というものにどのような規範上の整理をされるかということが大変重要だということを、昨日の集中審議を聞いて思いました。
 その前段として「15事例」についての与党協議が、週に一度精力的に行われています。自民党は高村座長、公明党は北側副座長のもとで行われています。私はその会議のメンバーではありませんが、多分、この問題の進め方としては、与党協議は週1回行いつつ、なお、さらに詰めて議論をしていかなければならないような段階にいよいよ来ているのではないかという気がします。そうなってくると、現実的として、自衛隊、海上保安庁、あるいは警察という組織が総合的にどういうオペレーションをとって、それぞれの事態に対処していくかという議論が必要になってくると思います。是非、与党協議で、高村座長にはご苦労をかけますが、自公でさらに濃密な作業の展開を期待したいですし、そういう状況の中で、我々もバックアップできることがあればしていかなければいけません。いよいよ大事な時期に来ているのだと思います。

 「日本維新の会、分党で合意」が報道されています。他党のことですから、あれこれ言う立場にはありませんが、度々申し上げる通り、私自身、この二十数年の新党結成、解党、分党の歴史を見ていますと、政党とは国民のために存在し、そういう中で維持し、我が理念、信念、政策を国会の場で訴え、実行していくことが使命なわけです。それ故に、政党交付金を使うことが許されているわけです。今後、どのようになっていくかは私には分かりませんが、こういう時代、こういう状況であればあるほど、自公が軸になって日本の政治にどっしりと構え、国民に対する責任を果たしていくことがますます重要になってくると思います。

 来週月曜日、火曜日と2泊3日で福島県双葉郡の視察に行く予定です。今回はオンサイトではなく、むしろ、これから中間貯蔵の説明会も始まる地区、避難指示解除をした地区、町もあります。また、これから指示解除が可能となる地域も出てきています。そういう段階で、どういう問題を抱えているのか、そして、その問題を解決し、復旧復興への確かな道のりを作ることが、この大事な1年であるので、その糧にしたいと思っています。

2014.5.22

大飯原発差し止め判決とは切り離し、原発事故対策の着実な進展を

 昨日、福井地方裁判所が、関西電力の大飯原発3、4号機の差し止め訴訟について差し止めを命じる判決を出しました。司法の中の「一地裁の判断」という現実がそこに存在していますが、一方で、大阪高裁は5月9日に「原子力規制委員会の安全審査中であり、結論が出る前に差し止めを判断するのは相当でない」という判断もあります。この問題に関わる政治の立場としては、再稼働問題は原子力規制委員会が冷静に客観的に審査を進めることが肝心だと思っています。エネルギー基本計画の中では原発をベースロードとして位置づけましたが、国民に原子力エネルギーをどのように理解していただくか、何といっても福島の原発事故の着実な復旧復興が非常に大事なことだと改めて思っている次第です。
 そういう観点でいうと、喫緊の課題としてやらなければならないのが、中間貯蔵の進展であります。大熊町、双葉町の町長や議会の皆さん方が本当にいろんなことをやりながら、2町が、まずは中間貯蔵の場所を引き受けるための住民説明をするという決断をしていただきました。それらを踏まえて、5月21日から6月15までに9日間、環境省が全国に散らばっている被災者の方々に説明を精力的に行います。東京や仙台でも行います。そういう流れがようやく決定されたところです。その説明を丁寧にしっかりとすることが復興復旧の道筋を作る、福島の原発事故の復旧が進む姿に相成っていく大事な大事な第一歩だと思っております。私も、東日本大震災復興加速化本部長として全力でバックアップしていきます。オンサイトの水処理の問題で、原子炉建屋に流れ込む前の水を海に放出することについては、漁協や県知事にもご理解いただきました。資源エネルギー庁は、我々の3次提言に基づき、原子力損害賠償支援機構法を改正しました。オンサイトの廃炉や、しっかりと管理監督する体制作りを含めて、これからもやっていかなければならないと思っています。そういうことを着実に進めつつ、繰り返しになりますが、我々は原子力規制委が適切かつ冷静、着実な結論を出された上で、この問題に粛々と取り組まねばならないと考えております。
 もう一点心配なことは、昨日、参議院本会議で行われる予定の「医療・介護総合推進法案」の趣旨説明ができませんでした。事情を聴いたら「作成資料のミス」とのこと。ともあれ、どういう状態であれ、この法案は非常に重要であります。引き締めてことに当たってもらわないといけないと同時に、参議院厚生労働委員会が日程的にタイトになってきています。参議院の努力に期待したいと思っています。

2014.5.15
総理会見を「安定性」「透明性」「継続性」の観点で注目したい

 本日、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」から総理に報告がされます。中身はまだ分かりませんが、まずは法制懇で協議された皆様にご苦労さまでしたと申し上げたいと思います。その報告を受けて、夕方、総理会見が行われるようです。
 その後、いよいよ自民党内、与党内での協議が立ち上がります。また、国会でも法制懇の報告や総理の会見等を踏まえ、予算委委員会での集中審議等々が求められ、議論されると思います。そして、党内、与党内の協議を終えた段階で、そして結論が得られた段階で閣議や法律に伴う整備というものが必要になり、まさに国会での論議が行われると思います。
 そういう流れを想定する時には、まずは「何月何日まで」というより、ひとつひとつ手順を踏み、その結果として日時というものが決まってくるのではないかと思います。勿論、永遠に議論するものでもありませんが、まずはそういう基本的なスタンスで行くのだろうと思います。与党協議では高村副総裁、石破幹事長が中心に公明党と協議をやることになります。大変ご苦労なことですが、一歩一歩精力的に協議されることを期待したいです。
 私自身は、本日の総理の会見を「安定性」「透明性」「継続性」が大事だという視点から注目しています。「安定性」というのは、何といっても与党内の協議、いろんな問題が今後もあると思いますが、ここで何とか接点を見出すことが安定性確保の上での基本ですし、その上に立って多くの国民の方々に理解していただく。総理もそういう思いで本日会見するのだと思います。「透明性」というのは、これから自民党内で議論されますが、いずれ法案が提出されれば、国会で堂々と論議することが「透明性」確保の最大の基本だと思います。「継続性」という観点でいうと、総理は「積極的平和主義」という言葉を使っています。現憲法の平和主義を継続していくことが、国民の理解や世界の共感を得る上で大事ですし、その位置づけを総理がどのように発言されるか注目したいです。
 いずれにせよ、我が国の安全保障の問題がいよいよスタートします。各議員一人ひとりがしっかり勉強して対応していただきたい。

  昨日、衆議院厚生労働委員会で、包括的な介護等の法案「地域医療介護推進法」が、少し混乱した状況で可決しました。これは非常に重要な法案であり、委員会では相当論議があったと聞いております。後半国会では、これらの法案をはじめ、農林関係、エネルギー関係、その他、国会閉会後に国民に説明し理解を求めていく必要のある重要な法案がまだ多く残っています。我々は、安全保障の議論と同様、それらの問題にも力を入れて、国民から与えられた職責を果たさなければならないと思っています。

 東日本大震災復興加速化本部長として昨日、福島県双葉郡の町村会の代表、町村議会の代表、副知事さんらが来られ、そこで様々な問題を語り合いました。その中で、双葉郡それぞれの町が自分の町利町益を考えることがあるとしても、全体として情報を共有し復興への道のりを歩まなければいけないという話を聞いた時に、「全くその通りだ」と思い、この一年は福島の原子力事故に対する復旧、復興のために非常に大事だという認識で取り組まなければいけないと改めて感じました。
 町村長や議長の方々は、「『希望』という字が大事な言葉として必要だと思う」と言っておりました。これから除染や中間貯蔵の問題をひとつひとつやっていかなければならなりませんが、「希望をつくる1年にしてほしい」という切実な要望がありました。
 未だ14万人の方が仮設住宅等に入っている時に、小学館の「美味しんぼ」という漫画で、福島の視察に行った人が後に鼻血を流したとか何したとかという描写がありました。私も見て確認しました。それぞれが希望を持って震災からの復旧復興しようという時に、いかに漫画だとしても、そういう志に冷や水を浴びせるような、また、ためにするようなことを描くことは許せないことだと思います。主義主張はそれぞれにあろうかと思いますが、田村市では除染は終了し、復興計画に入っていく段階にあります。川内、楢葉、大熊町も一部の地区で除染を終了しております。政府も我々の3次提言を受けて責任をもってこの問題に取り組んでいるところに、それでなくても風評被害対策を何とかしてくれという切実な要望がある時に、苦しみながら希望をつくりたいと思っている人たちのことに対して、あのような漫画を発行することを作者や小学館はどう考えているのか。本当に遺憾極まりないことです。
 しかし、それはそれとしても、この1年は、汚染水処理、サイトの処理、中間貯蔵、賠償等において非常に大事な1年になります。多くの国民に理解をしてもらい、被災地の皆さんの希望作りのために最善の努力をすることが政治の責任であります。

2014.5.8
集団的自衛権の与党協議は粘り強い話し合いを

 ゴールデンウイークが終わりましたが、この期間中に安倍総理はヨーロッパを訪問、高村副総裁一行は訪中、昨日からはAA研(アジア、アフリカ研究会)の野田毅会長一行も訪中、その他閣僚の海外訪問も活発に行われたようです。
 総理は、ヨーロッパの先進国というより、一種の積極的平和主義という思いの中で、イギリス、フランス、ドイツのように価値を共にする各国を訪問し、首脳と会って率直な意見交換を行いましたが、これは大変有意義であろうと思います。とりわけ、日本というとすぐ「日米」と、こういわれますが、ヨーロッパの国々との会談というのは非常に大事だと思います。ウクライナ問題があり中東問題があるわけですから、総理自身が相対的に首脳と話し合うことは、私は幅広い外交という意味で大いに評価したいと思います。

 一方、そういう状況の中で、高村副総裁、野田AA研会長一行が訪中しました。今後、アジアと日本の安全保障、日本の外交という視点から見ますと、日中、日韓の関係は、日本にとって総合的な安全保障という観点からも重要であります。中国では、高村副総裁が「戦略的互恵関係の再構築」を訴えました。意見の違いはあったとしても、日本にとって中国は大事な存在ですし、中国にとっても日本は大変大事な関係だと思います。そういう意味での意見交換をし、首脳会談の提案をして、批評もありますが、そういうことを一歩一歩続けていくことが大変大事であろうと思います。高村副総裁は、張徳江・全国人民代表大会委員長をはじめとして枢要な方とお会いしたようですし、野田会長は兪正声(ユウセイセイ)・全国政治協商会議主席ら大変重要な方々と会談します。こういうことを続けていくことが大事だと思います。私自身、AA研の会長代行というポジションなので、野田会長が帰国後、報告を聞く予定です。
日韓議連の額賀会長も一緒に訪中しましたので、訪中前に中国と韓国との関係も何らかの形で改善する努力をしなければいうことで、両氏と意見交換をしました。帰国したら、そういうことも議論してみたいと思っているところです。

 いよいよ、来週には安保法制懇(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)から総理のもとへ報告が出るだろうという報道があります。
安全保障に関わる基盤整備ということなので、その後、総理がどのような手順その他の判断をして話をするのか。一方、与党のパートナーである公明党の山口代表もそのことを踏まえてどのように判断するのか。来週から、いわゆる「表」におけるこの問題が始まっていくだろうと思います。
この件について、高村副総裁がいろんなところでいろんな形でマスコミにも発言しています。私は、与党として自公で粘り強く話し合えば、日本のあるべき安全保障の姿、すなわち国民の安全安心、国土の安全安心、アジアの平和、アジアの安定した秩序というものに日本はどのように貢献し、また役割を果たしていくべきかという広い視野からの思いは、自公間で大きな目標としては共通したところがあると思います。従って、そういう観点から粘り強く話をすることが大事と思いますので、ご苦労ですが、高村副総裁、石破幹事長にはそういう努力をお願いしたいですし、公明党の皆様方にもその思いで期待をしたいです。我々自身も、そういう観点に立った冷静な判断と議論をしていく心構えが大事なのではないかと思っているところです。

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